「世の中に雑用という仕事は無い」
若いころ、先輩方によく言われた言葉です。
普段の小さな業務、直接利益に
結び付かないような小さな作業についても
決して無駄ではなく、自身の研鑽や
技術・知識の習得などに
影響するというものです。
最近の若い方々の傾向としては
「クリエイティブな仕事がしたい」
といったところでしょうか。
コストパフォーマンスや
タイムパフォーマンスをものすごく重視して
雑用や単純作業はAIにやらせておけば良いと。
そんな傾向があるように思えます。
時代の流れで、また様々な技術の発展により
効率化を求めることは
悪いことではないと思います。
ただ理屈っぽい年寄りの個人的な価値観として
違う見方もあるのですが
コピーライターの糸井重里さんのことばで
クリエイティブな仕事について
疑問を呈しておられました。
「単純作業は手編みのセーターのようなもの。
贈る相手を思って編む行為そのものの
楽しさや贈られた人が手編みであることに
価値を感じたりすること」であると。
単純作業や小さな労働を
軽んじているのではないかとも。
話もどって我々の業界は
土地・建物の調査や 販売までのプロセスは
細かくて小さな作業の積み重ね部分が多いです。
建物の建築になればなおさらで
たくさんの資材や材料を使って
たくさんの職人さんが携わり
見えない部分も丁寧に造っていくものです。
効率化だけを追求すると
何か大切な人とのかかわりが
薄くなっていくように
思えてしまうのは私だけでしょうか。